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本書はアニメとマンガを中心に書かれている。近年になって日本国内でアニメ文化に火が付いて、国をあげての文化事業として取り組みを始めたが、その数十年前からすでに日本アニメやマンガは海外で人気があった。御家元は時を経て、ようやく自らの文化のよさを周知するようになった。そのきっかけは、アニメやマンガに対する賞賛から始まった海外の人々の声であった。
信じられないことだが、今では小学校の教科書にはアニメキャラクターが教科書の道案内として登場する。問題集にもアニメキャラクターが使用されている。日本のマンガは文化産業として認知されていて、『日本の歴史』、偉人伝等に登場する強力な学習ツールになっているが、かつては国内では焚書であり、世間から認められなかった時代があることを周知する必要がある。サブカルチャーとして認知されるようになった要因には、1950年代から60年代の文化を支える若者世代の多大な力が牽引がある。
日本が今日のアニメ・マンガ文化といえるまでに至った経緯にはいくつかの要因があり、本書ではそれを分析した。日本のアニメが世界に流布する要因は、その生産性の高さである。不休不眠で命を削り、落としたアニメーターがその時代いたことも忘れてはいけない。日本がアニメとマンガ文化を誇れるようになったその陰には、多くの人々の身を削る努力と忍耐があったことを忘れてはいけない。
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