記憶の媒体としての「日本神」を探る
台湾には、かつての支配者を信仰対象とする廟や祠が多数存在する。本書では、これを「日本神」と名付け、民間信仰に埋め込まれた植民地経験・戦争経験と民衆の歴史認識や、新しいメディアを通した観光化の中で生成する「日本神」像を探る。
▼「台湾で日本人を神として祀る」という行為はなぜ成立しているのか。
▼台湾に現存するうちの49か所の祭祀施設(廟)の調査結果をもとに、その問いに迫る。
▼台湾の日本人祭祀を日本統治の肯定と結びつける風潮に対しても、歴史人類学の立場から論考を行う。
台湾では日本人を祀る祭祀施設(廟)が相当数ある。
日本統治時代の記憶と台湾の民間信仰の関係から、民衆の歴史認識がどのようにかたちづくられていくのかを探る。
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