イギリスの作家、メアリ・ホフマン(Mary Hoffman)の作品。原題“David The Unauthorised Autobiography”。
物語の舞台はイタリアのフィレンツェ。時代は1501年からの3年間。
主人公はミケランジェロの傑作《ダヴィデ像》のモデルになった架空の人物で、ミケランジェロの乳兄弟、18歳の青年ガブリエル。
田舎から出てきた純朴な若者が、貴族の未亡人の愛人となり、ほかに複数の女性と関わりながら、フィレンツェの複雑な政治情勢の中で共和派に属してスパイとして働きます。
やがて未亡人は彼の子を身ごもり、ひそかに別の貴族の子として産み育て……。
《ダヴィデ像》の完成を機に、メディチ派と共和派の大々的な戦闘が始まり、修羅場でガブリエルが我が子を助けるというドラマチックな展開の物語です。
ミケランジェロ・ブオナローティ、レオナルド・ダ・ヴィンチ、モナ・リザ、ボッティチェリ、枢機卿ジョヴァンニ・デ・メディチ、フラ・ジローラモ・サヴォナローラなど、歴史上の人物や歴史的な出来事をベースに、青年の恋と成長を織り交ぜたストーリーになっており、主人公のガブリエルがまるで実在の人物のように生き生きと描かれています。
歴史好き、イタリア好き、ロマンス好きの読者にはきっと楽しんでいただける物語です。
史実に基づいた物語なので、地名や建造物、美術作品は、いまでも訪ねたり、見たりすることができます。
読後にイタリアを旅して、ロケ地巡りのように追体験していただけるよう、舞台となったイタリア、フィレンツェの地図も、翻訳本だけの付録として掲載しています。
イタリアのルネサンスの時代にタイムスリップして、ドキドキワクワクを楽しんでいただける翻訳文芸書です。
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