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本書は、著者が医学部や看護学部で講義している「薬理学総論」のエッセンスを、チーム医療のメンバーになろうとする者すべてを読者に想定し、わかりやすい文章で解説した薬理学の入門書である。読者層を広く設定したのは、現代医療はチーム医療であり、医療に関わる人たち全員が知識と意識を共有しなければ薬物治療は成功しないと考えるからである。
薬理学は、薬物と生体の相互作用の学問なので、本書のタイトルはそれを象徴する『くすりとからだ』とした。サブタイトルを「チーム医療のための臨床薬理学入門」としたのは、チーム医療メンバーが学ぶべき薬理学は、臨床に直結するものでなければならないと著者は考えるからである。
おそらく読者の多くを占めると思われる医療系学生諸君は、本格的な教科書をひもとく前に本書を通読することで、学習のポイントをつかめるだろう。最も望むのは、薬に対する意識が目覚め、なぜ薬理学をしっかり学ぶ必要があるのか、心からわかってもらえることである。
ただし、医療チームのメンバーは医療職の人たちばかりではない。チームの主役はむしろ患者さんである。患者さんが主体的に治療計画に参加し、納得できる治療法を自ら選択できるようになれば、薬物治療の効果を最大限に引き出すことができる。そこで本書は、薬物治療の基礎知識を患者さんに身につけてもらうための教養書にもなっている。これを読めば、医師や薬剤師の説明がよく理解でき、治療法の選択に際して適切に判断できるようになるだろう。
19の章立ては、おおむね、著者が大学で「薬理学総論」を講義する順番になっている。しかし、難解な専門用語をなるべく避け、平易な言葉で書いているので、話を聴くような感覚で気楽に読み進められるはずである。
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