医療基本法のグランドデザインを提示する
医事法は、医療を社会の「公共財」と位置づけ、この公共財の維持・確保を国な
どに義務づける。これが医事法の本来の役割である。医事法に無関係の人はあり
えず、法における最重要の分野の一つといってもよい。しかしながら、現状は国
策に奉仕するための医療を下支えするための医事法と言っても過言ではなく、医
事法の本来の役割をまっとうしているといえるものではない。医療の当事者であ
る、患者と医療従事者の権利擁護もままならない状況である。
本書は、我が国のこれまでの著名な医療過誤事件を扱いながら、医療被害の歴史
や経緯を説明し、現状の医事法の問題点を炙り出し、私たち、一人ひとりが、
「医療改革」の客体ではなく、主体になることを志向するための医事法の新たな
枠組みを提示する。
よく利用するジャンルを設定できます。
「+」ボタンからジャンル(検索条件)を絞って検索してください。
表示の並び替えができます。