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江戸時代における小袖のデザイン参考本として広く活用された雛形本。
そのなかで、京の浮世絵師・西川祐信が手がけ、のちの明治の世にまで大きな影響を与えながらも現存のきわめて少ない『正徳ひな形』を影印・翻刻・注釈編、論文編の二部構成によって詳説。底本は、株式会社千總および東京藝術大学附属図書館所蔵の善本を使用。
■目 次
口 絵
『正徳ひな形』/『四季のよそほひ』/『正徳ひな形』主要色名/雛形本と小袖・美人画
はじめに ――『正徳ひな形』を読む―― 〔加茂瑞穂〕
『正徳ひな形』解題 ――附『四季のよそほひ』―― 〔石上阿希〕
影印・翻刻・注釈編
《コラム》 小袖雛形本を読むための基本事項〔加茂瑞穂〕/『正徳ひな形』の形:振袖・小袖・浴衣について〔鈴木桂子〕/ぼかし染〔加茂瑞穂〕/曙(曙染)〔石上阿希〕・友禅染〔山本真紗子〕・鹿子絞〔髙須奈都子〕/かすりのり・墨絵・かえつ染・こうえつ染・かえつのりの技法とその関連〔加茂瑞穂〕/茶屋染〔キューン ミッシェル〕/小色〔髙須奈都子〕
論 文 編
『正徳ひな形』にみる身分階層による小袖の特徴 ――西川祐信の眼を通して―― 〔髙須奈都子〕
『正徳ひな形』のデータ分析 〔山田奨治〕
元禄期雛形本『野老役者』考 ――『としの花』への変貌―― 〔廣瀬千紗子〕
あとがき 〔石上阿希〕
参考文献・索引・執筆者略歴
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