転移した異世界・マルガリード王国で家政婦として働き始めた梓紗。美貌の騎士団長・カイルや総将軍の美丈夫・リオネルを始めとするキラキライケメンの騎士様や隣国の第三王子様から次々愛を捧げられるけれど、当の梓紗は全く気付かないまま! 王族と同等の高貴な『渡り人』としてちやほやされるより、地道に真面目に働きたいと望んだ梓紗は、騎士団独身寮の家政婦として大忙しの毎日を送っていた。そんな中、王家に連なる立場のノッキオ公爵が、まさかの謀反を企てていたことが発覚。公爵を取り押さえるためノッキオ領に向かったカイルは、公爵を庇う領民の刃に倒れてしまう。深い傷を負ったカイルのため、そして残された民や騎士様たちのために、梓紗は『渡り人』として民衆たちの前に立つことを決意するのだった。 そして、その活躍を見た王家の女性・オリヴィアは、梓紗に『渡り人』としてだけではなく『一人の女性として』、誰を、何を選ぶかを問いかける。その問いに対して梓紗は……。
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