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江戸中期から明治以後まで二五〇年以上も連綿と継承された山崎闇斎学派の学統の証として、明治~大正時代にかけて崎門三傑の一人・浅見絅斎の遺著を日本全国隈なく渉猟・整理して集大成しながら、一〇〇年以上も秘蔵されてきた幻の全集の待望の公刊。
?本稿本は浅見絅斎先生遺著編纂会の中心を担った舞田敦により編纂された『絅斎先生全集』全六十冊(大正四年に完成・未公刊)の「影印」と、監修者による詳細な「解題」で構成される。
※『絅斎先生全集』は平成二十四年、舞田家より大東文化大学図書館に寄贈された。
?『絅斎先生全集』は各資料の底本の明記、異本との校勘、末には舞田自身の識語も記されるなど、手続き上、現在の書誌学的観点からしても全集と呼ぶにふさわしいものであるが、いくつかの問題点も含まれる。今回の出版にあたり、この全集を将来「正確な校本を提供」する足掛かりとすべく、全集に残る問題を洗い出し、現存諸本の情報を整理することを目指した。
?本稿本の最大の特色は、講義筆記の充実にある。先行する遺文集の類と比較しても、これほどの量を集めたものはなく、本稿本所収本が現存唯一の写本という資料も複数含まれる。そうした貴重な資料の収録に加え、これほどの量を一つにまとめた網羅性こそが、最大の価値といえる。
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