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本書「はじめに」より抜粋
良いコーチングとは、次のように、正しい答えが見つからない、曖昧な状況に身を預けることを認識していて、受け止め、必要に応じて適切な判断を下すことを意味します。
・ 人に対する好奇心を持ちながら、その好奇心が自分に向かっているのか、クライアントに眼差しを向けているのか常に見極める。
・ 人の心を理解する優れた直感力を、時には適宜調整しながら相手と向き合う。
・ 場合によっては、アドバイスを行いたくても控え、その一方でここぞというときにアドバイスする判断力がある。
・ コーチは自分を押し付けないと同時に、クライアントに最大の意識を向けて、その人のための真の存在でいる。
・ 人に興味を持ちながら、自分が好かれたいという欲求を自制する。なぜなら軸をぶらさず、妥協せずに相手に向き合わなくてはならないから。
・ コーチングは真剣なやり取りだが、コーチング・ルームからは、時には騒々しいほどの笑い声も聞こえる。
本書では、コーチング・テクニックについて解説していきますが、最高のコーチングとは実はテクニックを超越するものです。それは、シームレスな対話ともいえるほどに自然体です。この状況を本のなかで理解するには、実例を示すのが最善だと思い、本書にもいくつかケーススタディを紹介しています。
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