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放送といえばNHKしか存在していなかった戦後の日本で、民間放送設立の必要性を説き、それを実行した人物のひとりに高橋信三がいる。彼は戦時中のNHKが大本営発表を伝え続けたことを問題視し、「放送の多様性」を実現すべく民間放送を立ち上げ、およそ30年にわたり経営者を務めた。そしてある時は「放送人はジャーナリストであるべきだ。常に野党的立場にたって民衆の味方でなければならない」と説き、ある時は「放送の目的は社会に貢献することだ。金を儲けることではない」と論じた。また社員が高視聴率に浮かれていると見てとるや、「視聴率が高いことはちっとも自慢にならない。問題は“これ”といえる番組をどれだけ送りだせているかだ」と戒め、ゴールデンタイムに娯楽番組ばかりが並んでいる現状は問題だ。知的欲求を満たす番組をもっと増やせ」と主張もした。
本書はこの高橋信三の生涯をたどり、彼の信念を支えたものは何か、どのような体験がこうした放送人を作り出したのかを探ることを企てたものである。
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