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朝廷、藤原家、源平
――混迷の大乱、勃発!
その時、西行は、清盛は……。
理趣経を唱える声に、
嗚咽が混ざった。
鰍(かじか)よ、わたしだ、西行だ。
わたしはやってきたよ――
清盛は言う。――西行よ、おれがこれからゆく道
は、修羅の道じゃ。その覚悟をした。ぬしにはこ
の清盛が為すことの、良きことも悪しきことも見
届けてもらいたい。西行は言う。――おれには、
荷の重い話じゃ。おれはおれのことで手いっぱい
じゃ。心が定まらずおろおろとしている。ただ
……そのおろおろの最中に、歌が生まれる。歌
が今のおれの居場所じゃ。歌があるから、おれ
がいるのじゃ。
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