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北アルプスに連なる飛騨地方の最奥に、古くから熊猟を受け継ぐ〝秘境〟がある。雪に閉ざされた長い冬を生き抜く村で、熊は命と暮らしを支える特別な存在だった。
山のカミに祈り、天候と生態を読み、獲物を追う熟練の猟師たち。深い谷、切り立つ尾根。雪面に足跡をたどり、大木の洞を探る。山に銃声が響く。鋭い視線と白い息の先に、都市社会から遠ざけられていく〝野生の命〟が横たわる――。
日本各地で狩猟民に出会い、土地の秩序と調和して生きる姿を記録してきた写真家の新たな到達点。
《探検家・作家の角幡唯介氏による特別寄稿を収録》
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