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もっとも重要なパネルデータの分析法である固定効果モデルの入門書。調査データでは,独立変数と相関するその他の変数をすべて統制することが事実上不可能であるため,回帰係数の推定に歪みが生じるおそれがある。この問題を緩和する方法の一つが固定効果モデルであり,時間による変化のない変数は,観測されていないものであっても統制できるという利点がある。
本書は数式の展開は最小限にとどめ,基礎から応用まで,豊富な具体例を示しながらわかりやすく解説している。従属変数のタイプ別にデータの準備の仕方,推定方法,プログラム例,結果の解釈の仕方,どのような場合に推定にバイアスがかかるのか,といった初学者が知りたいポイントが簡潔にまとめてある。
著者は応用統計学・社会学の権威で,本書以外にも評価の高い概説書が多数。
[原著: Fixed Effects Regression Models, Sage Publications, Inc., 2009]
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