取り寄せ不可
平城京に暮らす人々は、古墳時代以来の心性を捨て、現代に連なる新たな「心」を獲得した。大都市平城京での新たな格言、葬送、習俗などにみられる古代の人々の「祈り」の姿を最新の発掘成果から明らかにする。
〈目次〉
まえがき
第一章 神のみやこ
神のみやこ/天子が南面するみやこ/役所は省エネ型/ハーフメイドの官衙/身分秩序を表す宅地/平城遷都の謎
第二章 流行る俗信仰
漢礼の祭り/都大路で馬を生け贄/生け贄の牛馬は皇極紀から/生け贄の理由はさまざま/古墳時代の馬の殉葬/社会不安と殺牛禁止令/祟りをなす漢神/殺生禁断と放生の奨励
第三章 お金のはじめ
最初のお金/銀餅との関連/十二銭以外にも銭が/和同開珎の製造法/盛んな贋金造り/富を呼ぶお金/土に埋めるお金
第四章 死後のすみか
生と死は別世界/王陵の岡は北に/煙にたなびく佐保山/佐保山火葬の仕掛人/天武血統の陵園区/両親に反発した女帝/北と南で天地の差/格が下がる西の丘陵/庶民の墓は氾濫原/平安京の北と南/賽の河原の起源/京外埋葬は持統朝から/起点となる合葬陵/東西丘陵の葬送地/西は葛城山麓までか/もとは長安か/山陵制度のはじめ/富豪の墓は東の岡に/洛陽では北優位/手本は道教思想か/山に昇る魂/初瀬山は神仙の山
第五章 曲水の宴
曲水の宴/宮廷の苑/貴族の嶋/長屋王邸の曲水/小さな神仙境/嶋のはじめ/宮は嶋の傍に/八世紀と異なる姿/霊力をもつ鳥/たまふりから仙界の鳥へ
第六章 たまふりの琴
琴と箏/たまふりの琴/神の声を聞く琴/古代琴の構造/大頭の琴、小頭の琴/貴族のたしなみ/女性の大幅な進出/倭琴の末路
第七章 酒と万葉人
清酒のはじめ/酒は宝珠か毒薬か/長屋王家の酒/神を祭る酒/たまふりの酒
あとがき
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