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性暴力のない、戦争のない、誰も犠牲にならない社会を目指して――。
日韓の政治問題のように語られてしまうことの多い「慰安婦」問題を、戦争で傷つけられた女性たちのこととして見つめ直し、問題の本質を知る。
[本の内容]
私は、在日朝鮮人の「慰安婦」被害者宋神道(ソン・シンド)さんの支援にたずさわり、主に日本と韓国の「慰安婦」サバイバーの女性たちのかたわらで「慰安婦」問題にかかわってきました。これから、私が間近に接してきた「慰安婦」被害者のことを中心にお話ししていきます。
それは、事実を知ること、とりわけ被害者が経験した事実を知り、被害者たちの思いを受け止めることがもっとも大事だと思うからです。「慰安婦」問題というと、日韓の政治問題のように語られることが多く、よくわからないというイメージがあるかもしれませんが、この視点に立てば、いろいろな情報に惑わされることなく、「慰安婦」問題の本質が見えてくるはずです。
(本書「はじめに」より)
[目次]
はじめに
第1章 在日朝鮮人「慰安婦」サバイバー宋神道(ソン・シンド)さんってどんなひとだったの?
1宋神道さんのこと――1991年まで/2宋さんとの活動―1992~2003年/3宋さんの変化
第2章 慰安婦制度ってどんなものだったの?
第3章 金学順(キム・ハクスン)さんのカミングアウトから「慰安婦」運動が始まったの?
第4章 それからどうなったの?――1990年代
1アジア女性基金/2姜徳景(カン・ドッキョン)さんが描いたもの
第5章 それからどうなったの?――2000年代
1日韓合意/2日韓合意をさかいに変わったこと
第6章 「慰安婦」運動は世界の女性運動になったの
1金福童(キム・ポットン)さんのこと/2平和運動家となった金福童さん
第7章 「慰安婦」問題を知る必要があるの?
おわりに
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