性と宗教

講談社現代新書

性と宗教

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出版社
講談社
著者名
島田裕巳
価格
968円(本体880円+税)
発行年月
2022年1月
判型
新書
ISBN
9784065268476

■性をめぐる宗教界のスキャンダルとは

■なぜ浄土真宗だけが僧侶の結婚を許されていたのか

■親鸞は本当に「愛欲の海」に沈んだのか

■カトリック教会が頑なに独身制を維持する理由とは

■イエスに邪な気持ちはあったのか

■なぜイスラム教は性を禁忌としないのか

■罪となる性行為の中身とは

■密教にも存在する性の思想とは

キリスト教・仏教・イスラム教……
人間の性の欲望と戒律をめぐる
すべての謎を解き明かし、
宗教の本質に迫る!

・・

性ということと宗教とはどのように関係するのか。

それがこの本のテーマです。この場合の性とは、
文化的、社会的に作り上げられた性差としてのジェンダーを意味しません。
行為を伴ったセックスとしての性です。

この本は小著ではあるものの、世界の主要な宗教における
性の扱い方を対象とすることによって、
「性の宗教史」としての性格を持っていると言えるかもしれません。
それは、これまでになかったアプローチの仕方ではないでしょうか。

篤い信仰を持っている人たちは自らの宗教を神聖視し、
欲望とは切り離された清浄なものと見なそうとします。
それは信仰者の願望ということになりますが、
そこで性の問題を無視してしまえば、人間の本質にはたどりつけません。

人間は、自らが抱えた性の欲望に立ち向かうことで、
宗教という文化を築き上げてきたのではないでしょうか。

性を無視して、宗教を語ることはできないのです。

・・

本書のおもな内容

第1章 なぜ人間は宗教に目覚めるのか
ーーーー信仰の背景にある第2次性徴と回心の関係性
第2章 イエスに邪な気持ちはあったのか
ーーーーキリスト教が「原罪」と「贖罪」を強調した理由
第3章 なぜ聖職者は妻帯できないのか
ーーーー仏教とキリスト教の違い 女犯とニコライズム
第4章 戒律を守るべき根拠は何か
ーーーー邪淫が戒められる理由
第5章 なぜ悟りの境地がエクスタシーなのか
ーーーー房中術と密教に見る性の技法
第6章 なぜイスラム教は性を禁忌としないのか
――――預言者の言葉から読み解くその実態
第7章 親鸞は本当に「愛欲の海」に沈んだのか
ーーーー浄土真宗だけが妻帯を許された理由
第8章 神道に性のタブーはないのか
ーーーー日本独特の道徳観と系譜
第9章 なぜ処女は神聖視されるのか
ーーーーマリアとスンナに見るその意味

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