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格差が拡大し分断が進む社会は持続性を持たない。国連は、2015年にあらゆる貧困と格差からの自由、人権が保障され、地球環境が保全される社会の実現を目指し、その社会変革のための15の目標を掲げる(SDGs)。そのうち、第1目標が貧困解消であり、第2目標としてフードセキュリティの実現、そして第10目標として国内外での格差解消を掲げる。
途上国を中心に世界の貧困、格差の現実に立ち向かうNGOのオックスファムは、貧困と格差拡大の原因が今日の資本主義システムの欠陥、搾取性にあるとして、より良い社会の実現に向けた社会変革を提言する。変革の第1の課題として格差の解消、続いて公共サービスの充実、働き甲斐のある人間らしい労働の実現、公平な税負担、気候変動対策を掲げる(2021年1月25日)。
しかし、国連が第1目標に掲げる、貧困と格差の解消をどう実現するのか。あるいは、オックスファムが指摘する、格差拡大をもたらす資本主義システムの欠陥とは何か。システムが搾取的であるとはどういうことか。ここに格差社会の謎がある。本書の課題は、独占資本への経済的かつ政治的権力の集中、そのことによってもたらされる独占資本への所得と富の集中という視点から現代資本主義の歪められたシステムの内実を明らかにし、未来社会への道筋を示すことにある。(「はしがき」より)
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