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DV被害という厳しい現実から、被害者である母親のみならず子どもたちの安全と回復を優先するために、DVの背景にある社会的・文化的概念や加害者である父親の行動……相手に植えつける恐怖と、虐待的な心理プロセスが家族の人間関係に及ぼす影響を見きわめ、適切に対処するための指針を提示する。
また留意する点として、一度できあがった人間関係の力学は、母子が加害者と別居しても簡単に消えることはなく、親権や面接交渉権、養育費をめぐる加害者の訴訟行為において存続するケースを挙げている。したがって専門家、そして子どもの支援にかかわる人々は、被害者である母親に負わせてしまいがちな別居前後に被る母子の心の傷と、回復を図るための適切な方法について理解することが必要になる。
さらに本書の最大の特徴は、専門家がDVを生き延びた被害女性に対して、見下した態度や忍耐力の欠如は禁物であることと敬意をもって接することの重要性を主張していることだ。被害者である母親を家族の安全と安心の実現を図るチームの一員として位置づけることは、結果としてDVにさらされた子どもへの支援につながる。
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