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近代日本語への転換期とされる室町期の言語資料として、抄物は重要な位置を占める。推量の助動詞「べし」は基本的に「うず」へ変移したものの、多様な複合辞にも置換されている。副助詞「ばし」は係助詞とすべきで、通説の疑問・禁止・命令以外にも多様な用法が存在する。また、「緩怠」「進退」の意味・用法を、抄物の他に『羅葡日対訳辞書』などの用例も交えて分析するなど、多岐にわたる日本語学研究。
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