原発事故被災地ではどのような復興政策がなされたのか。その復興政策の帰結として、住民ならびに被災地はどのような状況に置かれているのか――東日本大震災に伴う原子力発電所事故により全町避難を余儀なくされた福島県富岡町の10年にわたる復興の過程を、長期現地調査をもとに描き出す。
○除染事業や被災者支援、復興政策や帰還政策など、国による復興政策が同時多発的に動くなか、富岡町は自治体としてどのように住民に向き合い、復興施策を展開してきたのか。原発事故被災者の避難状況と避難元自治体の復興政策はどう関連しているのか。長期にわたる現地調査をもとに、原発事故被災からの自治体の再生とその苦悩を明らかにする。
○第一部では、被災者への支援策、除染事業、国の復興政策の下で、自治体としての富岡町でどのような復興施策がなされてきたのかを論じる。第二部では、富岡町の復興施策が住民にどのような影響を与えたのか、避難生活、福祉サービス、再生可能エネルギー、当事者団体の活動などに焦点を当てながら、復興施策の影響を確認する。
○従来、「現地(原地)主義」で進められてきた日本の災害復興制度の歪みを明らかにするとともに、被災者を起点にボトムアップ的に復興を作り上げていくことの必要性、復興パラダイムの再構築を訴える。
○自治体の災害対策担当者、必読の書籍。
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