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のぞいてびっくり笑いの世界
美術作品のなかには「笑い」をテーマにして、姿や表情のおかしさ、まじめな絵巻物や物語絵のストーリー表現の滑稽さを描いたものが多数あります。本書では、江戸時代から明治にかけて人気を集めた葛飾北斎、東洲斎写楽、歌川国芳、河鍋暁斎、月岡芳年、小林清親、歌川広景たち浮世絵師や画家の滑稽画や諷刺画を中心に、ほとばしる笑いやユーモアが楽しめる戯画を紹介しました。また、戯画に登場する人物に台詞を付けることで絵の内容を一段と理解できるような演出も行っています。
■「戯画の宇宙」 谷川 渥
■第1章 人気浮世絵師の描いたユーモア
《洒脱な戯画を描く》 英一蝶
《町狩野を代表する絵師で絵手本作家》 大岡春卜
《名所図会で知られる鳥羽絵の名手》 竹原春朝斎
《軽妙洒脱な戯画で人気を博す》 耳鳥斎
《森羅万象を描くといわれた絵師》 葛飾北斎
《役者の姿そのものから性格までを描きだす》 東洲斎写楽
《江戸における戯画の名手》 歌川国芳
《戯画と笑いの反骨の絵師》 河鍋暁斎
《ユーモアが散りばめられた戯画の世界》 月岡芳年
《新聞・雑誌を舞台に諷刺漫画家として活躍》 小林清親
《笑ったり怒ったり、江戸庶民のドタバタ喜劇》 歌川広景
《滑稽な人々の姿と文明開化の新東京》 昇斎一景
■第2章 滑稽と諷刺の笑いの世界
《民芸絵画の素朴なおもしろさ》 大津絵
《不思議な風貌に見る笑い》 戯絵
《笑う顔には福きたる》 七福神
《奇抜な発想がゆかいな顔》 ユーモラスな顔
《人にかわって演技するゆかいな動物たち》 擬人画と動物の諷刺
《ナマズが起こした大地震》 鯰絵
《こんな戦い見たことない》 コミカルな合戦の世界
《形態模写の必携のテキスト》 身振絵
《江戸の化物たちが大活躍》 幽霊と妖怪
《ヒーローたちの妖怪退治》 酒呑童子と土蜘蛛退治
《滑稽な誇張の笑い絵》 春画
■第3章 絵巻物に見る戯画のはじまり
《日本のカリカチュアの元祖》 鳥獣人物戯画巻絵
《空を飛ぶ米倉が見どころの劇的絵画》 信貴山縁起
《流暢な描線で優美な色彩絵巻》 伴大納言絵巻
《餓鬼道の業苦を描き、現世への痛烈な諷刺》 餓鬼草紙
《色彩が効果的な地獄の世界》 地獄草紙
《詩情豊かな優れた筆で上人の行状を描く》 一遍聖絵
《貧乏絵師の滑稽な身の上話》 絵師草紙
《源頼光の鬼退治》 酒呑童子絵巻
《夜中に歩く妖怪の滑稽な姿》 百鬼夜行絵巻
《職人たちの楽しい姿を活写する》 近世職人尽絵詞
《くだらない下品な行いも描いてみれば愉快》 勝絵と放屁合戦
■画家略歴
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