中世哲学講義 第三巻

昭和50年―52年度

中世哲学講義

1~2日で出荷、新刊の場合、発売日以降のお届けになります

出版社
知泉書館
著者名
山田晶 , 小浜善信
価格
3,850円(本体3,500円+税)
発行年月
2021年12月
判型
A5
ISBN
9784862853530

京都大学の学部生に向けた昭和41年から58年まで18年に及ぶ「中世哲学」講義を全5巻に収録した,他に類のない貴重な記録である。講義は明快な語り口とともに,そのつどの関心や研究成果を織り交ぜ,中世哲学の意味や意義,そして歴史的に形成されてきた中世哲学の背景など,多様なヨーロッパ中世への招待となっている。
本巻では昭和50-52年度までの3年間の講義を収載する。
キリスト教におけるグノーシス思想,とくにパウロのグノーシス思想を考察するために,プラトンとアリストテレスのグノーシス概念を比較検討し,両者における意味の違いを考察する。さらにヘレニズム時代におけるエピクロスとストア派のグノーシスが「宗教的救済知」であることを明らかにする。それらを踏まえてヘレニズム世界に新たに勃興してきたキリスト教のグノーシス的側面が解明される。
パウロが『コリント前書』で論じる信者間の「分裂」や「性生活」,さらに「霊的賜物」や「結婚」の問題等について,グノーシス思想との関連に基づく分析・解明は,『中世哲学講義』全五巻の論述の中でも圧巻の明晰性,独自性,そして深度を示している。
山田晶教授の広範な歴史的視野と独自の着想は,若い読者のみならず研究者にとっても示唆に富むものである。講義の臨場感を味わいつつ,講義を組み立てるうえで盛り込まれている有益な事例は,現場の教師にとり参考となろう。

お気に入りカテゴリ

よく利用するジャンルを設定できます。

≫ 設定

カテゴリ

「+」ボタンからジャンル(検索条件)を絞って検索してください。
表示の並び替えができます。

page top