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「私はこの小説だけは鉛筆で書くことにした。
どうしてそうしたのかはわからない。
ただそうしなければならないように思えた」
韓国金泉市のパン屋「ニューヨーク製菓店」の末っ子として生まれ育った、キム・ヨンスの自伝的小説。
お店を切り盛りする母、作家を目指す息子を見守る父、グローバル化の波が押し寄せる中で何度となく転機を迎えるニューヨーク製菓店……
この世から姿を消しても心の中を照らし続ける“灯り”に思いを馳せる、静かで温かな余韻の残る短編を、韓国語原文と邦訳を一冊にしてお届けします。
『ニューヨーク製菓店』特設サイト
作品を深く楽しむことができる関連情報を随時更新しています。
作家ご本人による韓国語朗読音声も!
キム・ヨンス作家による韓国語の朗読音声をYouTubeで配信しています。
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読者モニターの方々の声
◎この小説は、韓国の現代史を背景に成長し、今はこの世から消えてしまった「ニューヨーク製菓店」という作家の「灯り」を通じて、読者の「灯り」を召喚する物語でもある。
自分という存在は、自分が消え去ったあとも、もしかして誰かの「灯り」になれるのかも知れない、作家が与えてくれたそんな希望のためだろうか、読後感は、オレンジ色の街灯にように優しい。
――shirotoraさん
◎キム・ヨンスさんは過去を見つめながら、未来を語る。
――プレスさん
◎初めて読んだ作家の最初の一編に、こんなに入り込んで同化できるなんて。「感情移入」とか「共感」というのとはちょっと違う、いつの間にか自分のことのように追体験している気持ち。(…)著者の「誠実さ」と「潔さ」、それから「強さ」みたいなものが体温みたいにじわーっと伝わってくる作品です。ここから入ることができてよかった。
――寒天さん
◎あなたがもし今、暗闇の中で道に迷い途方に暮れていたら、この小説『ニューヨーク製菓店』をそっと手渡したい。暗闇をかすかに照らす道標(みちしるべ)として。
――yukiさん
【韓国文学ショートショート きむ ふなセレクション】
翻訳家きむ ふなが今お勧めする作家の深い余韻と新たな発見を感じさせる短編を
日本語と韓国語の2言語で読むことができるシリーズです。
韓国語の朗読をYouTubeで聴くことも可能です。
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