脳神経外科ーＮＥＵＲＯＬＯＧＩＣＡＬ ＳＵＲＧＥＲＹー Ｖｏｌ．４９ Ｎｏ．６（６ ２０２１）
特集：脊髄脊椎・末梢神経外科ことはじめ
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神経系は人体の機能に直結し，脳・脊髄・末梢神経を個別に扱うのではなく，統合的に理解することが大切です．本邦の脳神経外科では，脳疾患に加えて脊髄脊椎疾患や末梢神経疾患の外科治療も担っていますが脳疾患治療に偏る傾向が強く，研修医時代にこれら疾患にも多くかかわることが統合的理解に大切ですが，すべての脳神経外科医が理想的な環境で研修できているわけではありません．日常の脳神経外科診療の現場には，脊髄脊椎・末梢神経疾患の患者が多く訪れています．特にこの領域では適切に診断・治療することで目にみえて神経機能の改善が得られるため，とても大きなやりがいを感じている専門医も多いと思います．これからの脳神経外科を担う先生方に向け，1人でも多くの読者に脊髄脊椎・末梢神経疾患の苦手意識を少しでも取り除き，その醍醐味・面白さを味わっていただきたく，本特集を「脊髄脊椎・末梢神経外科ことはじめ」と題し，基本事項の理解に注力した企画としました．本領域のエキスパートである執筆陣には，日々感じている診断・治療の魅力がにじみ出てくるような論文となるようにご執筆をお願いしています．各論文に散りばめられた多くの魅力から「醍醐味」を認識・再認識いただき，1人でも多くの脳神経外科医に興味を抱いていただければ幸いです．
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