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ヨーロッパから来た入植者たち、アフリカから来た奴隷たちの物語と、カリブ族の物語が混ざりあって生まれたお話の数々。
1957年の刊行以来、半世紀以上フランス語圏で広く読み継がれる民話集。人間たち、動物たち、そして神様や悪魔たちの胸躍る物語、全34話。【挿絵62点収録】
アンティル諸島の生活では、民話が大きな場所を占めています。民話は夜のものです。昼間に民話を語ることは決してありません。さもなければ、竹のかごに変えられてしまう恐れがあるからです。気温の高い、晴れた夜を待つのです。民話はクレオール語で語られます。熱帯では夜明けもたそがれもありません。太陽は最後の輝きを数分放つと姿を消します。地上は突然暗がりに浸ります。するとホタルが舞います。コオロギが歌い始めます。地上に吹くそよ風がサヴァンナのにおいを全部運んできます。これが民話を語る時なのです。外に腰を掛けて、年寄りの「ダー」を囲みます。夜冷えをしないように「バクア」の帽子をかぶっています。そしてこう語り始めます。「ボンボヌフォワ! 三度楽しいお話」
(本書「まえがき」より)
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