本書は,農学,生物生産学,植物生理学等を学ぶ学生のためのテキストである。
はじめに,野生植物から農作物への栽培化がどのようにして行われ,そして,それが世界各地へ伝播し農耕文化の発展にどのように寄与したかを見る。続いて,植物の形態やその形成機構,生命活動の基となる光合成のしくみ,植物の生産を支える土壌の構造やその働き,植物の生育に必要な元素の種類とその役割などを紹介する。さらに,植物の環境ストレスへの適応機構,SDGsへの取り組み,そして,新たな品種を作り出す遺伝子組換えとゲノム編集技術を解説し,最後に,ロボット技術やICT(情報通信技術)等の先端技術を活用したスマート農業技術を紹介する。
農業分野に関わる研究者,農家,新規就農者,農業の技術普及に従事する方々にも役立てていただけるものと考えている。
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