危機理論に基づく認知症者とのかかわりに関する研究

危機理論に基づく認知症者とのかかわりに関する研究

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出版社
みらい
著者名
窪内敏子
価格
2,750円(本体2,500円+税)
発行年月
2021年12月
判型
A5
ISBN
9784860155681

本書は、認知症者のケアについて、個々の支援者が勘と経験でしか対応できていない現状から脱却し、支援者のだれもが適切な方法で認知症者への対応が実践でき、少しでも認知症者の危機が早期に回避できるための一助になると考え取り組んだ研究をまとめたものである。
人は、今まで経験したことがない新しいできごとに直面したとき、不安や緊張が高まり、混乱状態に陥る。認知症者の混乱は、認知症でなければなんでもなくのりこえられる日常生活の些細なできごとであっても、脳障害によってのりこえる方法を見失ってしまうことで発生し、不安で緊張が高まり、どうしていいかわからない思いを抱いてしまうことによって起こる。この認知症者の混乱状態を本書では「危機」と捉えた。ソーシャルワークの危機理論によると、危機に陥っている人に適切に対応することで、危機を回避することができ、反対に適切な対応ができない場合には危機は継続し混乱は増強する。つまり、現在の認知症ケアの場合、パーソン・センタード・ケアの理念を踏まえた実践ができていない支援者のかかわりによって、認知症者の危機はうまく回避できていないのではないだろうかと考えた。そして、支援者もまた、パーソン・センタード・ケアの理念が具体的に示されていないことによって、どのように実践したらよいのか混乱しているのではないかと想像したことが研究の出発点となっている。
そこで本研究では、パーソン・センタード・ケアを実践していると考えられる支援者をエキスパートと呼称し、研究協力者のエキスパートの実践とそのときの思考を分析するボトムアップの方法を用いて認知症者の危機を可視化することで、支援者だれもが認知症者の感じている危機を理解し、適切な対応方法の選択ができるよう提示した。

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