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約50年、貝類と環境との関係を調べることをライフ・ワークにしてきた研究者の、その研究成果と現場で経験してきたさまざまな情報が詰まった渾身の力作研究書である。本書はアサリだけでなく、東京湾の環境や漁業、ノリやハマグリなどについても触れつつ、過去から歴史をたどるように書かれている。
第1章では、東京湾の開発に翻弄されるアサリ漁業とノリ養殖業の変遷を詳細に解説。第2章では、アサリが大量死する原因である青潮の発生機構や出水による淡水や浮泥の影響について。第3章では、東京湾のハマグリについて。第4章では、アサリを捕食する生物や寄生生物、迷惑生物などについて。第5章では、冬季にアサリが大量死する原因を餌不足、波浪による海底面の浸食から説明。第6章では、アサリの成長に関する因子として海水の流れの重要性を指摘。第7章では、アサリの生き残りを妨げる要因への対抗策とその方策を網羅的に紹介。第8章では、東京湾の環境がどのように変化してはているか、生態系の位置づけも加えて、私たちが何をすべきかを示唆する。
全国各地でアサリの生産が激減し、それぞれの地域に適合した方策をどう取るべきか、その最適な増殖手法は何であるかを、基本的な理論と先人の経験と知恵を通して理解するための絶好な教科書となっている。
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