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北方領主の父を冤罪で亡くし、絶望に心が壊れた家族を人質にとられ、リディエは下級女官として王宮で働かされていた。
そんなリディエのたったひとつの望みは、平穏に任期を終えて故郷に帰ることだった。
ところが想定外の命令が下された。それは婚姻関係が破綻しているスキュイラ王女と婿であるヴァシルの仲を取り持ち、世継ぎ誕生の後押しをしろというものだった。
真面目に任務をこなそうと、まずはヴァシルの国民からの支持を得ようと協力したのだが、それはスキュイラの思惑に反していたようで……?
故郷へ帰ることだけを願っていたリディエの働きは、やがて国を揺るがす動乱へと繋がり、リディエ本人の運命も大きく変化させていき……?
下級女官が駆け抜けた、壮大な王国年代記!
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