本書は、帝政ドイツ・ヴァイマル共和国・ナチスドイツ、清朝・中華民国・「満洲国」、そして日本(大日本帝国)と、国家の形態や国家間の関係がさまざまに移り変わった近現代の「ドイツ?東アジア」関係に注目して、国家および国家以外のアクターが織り成した様々な関係の再構築を試みるものである。具体的には①財として、武器や農産物・阿片の貿易や製鉄所建設計画をめぐる交渉、②人間として、在上海ドイツ人コミュニティのたどった命運、③情報として、ドイツの対華報道・広報戦略に着目する。そしてこれら諸レベルの関係を担った官僚、経済人やジャーナリストらの動向から、激動の東アジア史の真実が浮かび上がってくる。
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