理工系のための[詳解]線形代数入門

理工系のための[詳解]線形代数入門

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出版社
学術図書出版社
著者名
冨田耕史 , 長郷文和 , 日比野正樹
価格
1,650円(本体1,500円+税)
発行年月
2021年10月
判型
B5
ISBN
9784780609493

本書は,大学の教育課程における「線形代数学」の教科書として書かれたものである.線形代数学の理論は,自然科学や工学をはじめ,コンピューターグラフィックスや経済予測など,情報科学や社会科学といったさまざまな分野で広く応用されている.このように,線形代数学は,理工系学問の礎となる理論となっており,微分積分学とともに大学初学年で学ぶ「数学の2つの柱」といわれている.
本書では,自習書としても利用できるよう,定義,定理,証明という数学を論じるための流れを大切にしつつ,定義の直後には例を,定理の証明のあとには例題を配置して,わかりやすい言葉で,計算の過程がわかるように丁寧に説明することに心がけた.また,高等学校の数学とのつながりを考え,高等学校の新課程で学んだことのある複素数や複素平面から学べるように配慮した.第1章は,複素数および行列の基礎からはじめて,行列の連立1次方程式への応用を到達目標とした.第2章では,ベクトルの基礎からはじめて,行列の対角化までを到達目標とした.
高等学校の新課程では,行列を扱わなくなったため,線形代数学は,行列という非可換な代数構造をはじめて学ぶ場となる.高等学校とのつながりを重視して,2次の行列のみを扱う方法もあろうかと思われるが,計算過程や解説を詳細まで記述することで,大学初学年で学ぶべき内容を維持できるように努めた.
なお,本書の内容に即した演習書を刊行しております(『理工系のための [詳解]線形代数演習』ISBN978-4-7806-0951-6).

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