ジャック・デリダとグレゴリー・ベイトソンに着想を得て、トラウマを抱えたクライアントとの仕事の中で考案された「潜?在(absent but implicit)」と「ダブルリスニング」をはじめ、治療文化の自然主義的ヒューマニズムに抗い、「本当の自分」ではなく「別の自分」になることを支えるコンサルテーションへと進むマイケル・ホワイト。
本書には、気鋭のセラピストとして後進の教育に当たりながら、ナラティヴ・セラピーの反響に伴うさまざまな疑問や誤解に熱く応答するホワイトの姿がある。九つの論考とインタビューを通して探求される概念は面接室とサイコセラピーの境界を越え、その省察は「人間精神の深み」ではなく「人生表現の厚み」を目指して展開する。
世紀の変わり目に自らの実践を振り返り、今世紀のセラピストが携えるべき問いを発する中期の重要論集。
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