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1920年代初頭から日本のプロレタリア作家たちは関東大震災後に実施された治安維持法のため、東京から追い出されたり憲兵に目をつけられたりして日本にいられなくなり、中国、特に満洲に逃亡することが多かった。日本の帝国国家の庇護が及ぶことなく、これらプロレタリア作家は中国の労働者といっしょに働き、社会最下層の生活を身をもって体験し、彼らに階級的連帯感を感じた。
「近代日本文学における中国像」の研究において、近代日本文学によく登場する『水滸伝』や『三国志』にある中国の古代の豪傑でも李白や杜甫のような浪漫的詩人でもなければ、魯迅や郁達夫のような有名な近代中国知識人でもなく、社会の最下層にもがき、戦乱の時代を生き抜き、プロレタリア階級の解放のために奮闘した人たちを、ともに働いたプロレタリア作家たちは日本文学でどう描いたのか。
中国人の筆者が、日本のプロレタリア作家の中国像を解読し、その中国体験を考察したうえで、社会性と階級性をキーワードに、描いた中国体験文学と中国題材文学の原点を明らかにする。
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