特集:歴史のなかの疫病
国立歴史民俗博物館発! 歴史と文化への好奇心をひらく『REKIHAKU』!
いまという時代を生きるのに必要な、最先端でおもしろい歴史と文化に関する研究の成果をわかりやすく伝えます。
本書の特集は「歴史のなかの疫病」。
歴史学はワクチンを開発することはできないが、現在を考え直すための視座やヒントを過去から提供することができる。
新型コロナは日常を、劇的に変えてしまった。それは、過ぎたと思っていた歴史のただなかに、私たちが今も生きていることを、思い知らせる日常である。疫病に振り回されてきた人間社会の長い歴史の最前線に、私たちが今いるということを。
今、歴史を振り返ってみて、感染症というものと人類がどのように向き合い、闘い、付き合ってきたのか、その歴史上の具体例を考えることは、目下の暗中模索の現実を、客観的に見つめ直す手がかりを、与えてくれるかもしれない。
歴史学は、ワクチンを開発することはできないし、患者さんを直すこともできないけれど、現在という時間を過去と対置させて、現在を考え直すための視座やヒントを、提供し得るという潜在力があるのではないか。そんな思いで今号は、「歴史のなかの疫病」を特集したい。
特集テーマは「日本列島と天然痘」「アイヌの人々と天然痘 一六〇年前の種痘」「安政コレラの感染経路を探る」「中世の「唐船」と感染症」「死霊と疫病の長い関係」「ヘルス・パスの誕生」「コレラ対策から公衆衛生へ 明治日本の地方専門家会議の消長」「在来医学と西洋医学の相克 一九世紀シャムの事例」「革新と折衷 近世日本の医学と医療の諸相」。
特集以外にも、教科書には載らない歴史のこほ?れ話、いま注目の博物館漫画家・鷹取ゆうの連載、浅井企画のお笑い芸人・石出奈々子の連載、フィールドワークのビジュアル記事、デジタル研究や若手研究者の記事、全国の博物館や、くらしにまつわる事物を振り返る記事、そして海外の研究記事など、盛りだくさんで歴史と文化への好奇心をひらいていきます。
執筆は、香西豊子、永野正宏、渡辺浩一、荒木和憲、松尾恒一、彭浩、市川智生、福岡万里子、ヴォルフガング・ミヒェル、河合佐知子、鷹取ゆう、石出奈々子、松木武彦、小池淳一、島津美子、樋口雄彦、高科真紀、橋本雄太、高梨 修、樋浦郷子、山田慎也、金 大煥。
歴史や文化に興味のある人はもちろん、そうではなかった人にもささる本。それが『REKIHAKU』です。年3回刊行!
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