19世紀のフランス。パリで生まれたサラは、18歳のとき国立劇場コメディ・フランセーズで舞台デビューを果たし、『三銃士』で知られる劇作家のデュマや『レ・ミゼラブル』を代表作にもつ文豪ユゴーらにその演技を賞賛される。その後、自らの劇団を旗揚げしたサラの活躍はフランス国内にとどまらず、ヨーロッパ・アメリカへと進出。情熱的な演技や美しい歌声はもちろん、きらびやかな衣装や舞台演出で大成功をおさめる。文化圏をこえて人気を集めたことから、世界で最初の国際的スターとよばれている。女優としてだけでなく、グラフィックデザイナーのミュシャらをパトロンとして支え、その才能を世に送り出した美のプロデューサー・インフルエンサーでもある。晩年には舞台上でのアクシデントがきっかけで右脚を失うも、生涯舞台に立ち続けた不屈の人。フランスが世界文化の中心だったベル・エポック(良き時代)を象徴する、美の女神サラ・ベルナールの生涯を描く。
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