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数の幾何学は,ヘルマン・ミンコフスキーの研究に端を発する数論の一部門であり,与えられた領域が格子点を含むための条件を定めるなどといった問題を基本としている。それによって,ある種の難しい数論の問題を幾何学的文脈へ転換し,解答を得ることができる。素朴な印象とは裏腹に,幾何学や組合せ論にとどまらず,代数的整数論や数論幾何学などにも豊かな応用を持つ重要な理論である。
本書では「数の幾何学」を容易に理解できるよう解説していく。まず,数論に関する問題への格子点によるアプローチを解説する。次に,「ミンコフスキーの基本定理」を導入し,ディオファントス近似への応用も解説する。さらに,ミンコフスキーのアプローチを拡張したハンス・フレデリック・ブリッヒフェルトの仕事も解説する。
本書を通しての専門的過ぎない文体は読者を自然に数の幾何学の世界へと誘い,必要な予備知識もそれほど多くはない。新鮮な驚きと充実した内容を意欲的な読者に与えてくれる,価値ある書籍となろう。
[原著名:The Geometry of Numbers]
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