クラインの革新とビオンの継承的深化
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クラインによって確立されビオンによって革新的なステップアップがなし遂げられた対象関係論。著者は精神分析的対象関係論の全貌をわかりやすく知りたいというニーズに応えるため,その黎明,確立,成熟,行き詰まり,そしてあらたな進展という歴史を見通せるように提示するとともに,1950年代の成長期から1990年代の成熟期に至る対象関係論の豊かな成果も描き出す。上巻では,重要概念の解説に続いてその創始にかかわったフロイトとアブラハムの業績が紹介され,対象関係論の本体であるメラニー・クラインを人生史も含めて詳しく解説,さらに対象関係論に豊かさと発展をもたらしたビオンの人生と前期の業績が紹介される。
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