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感染大国アメリカの医療現場で最前線に立つ病院聖職者チャプレンの日々
「人工呼吸器を外すので、患者の病室に来てください」。緊急の呼び出しを受け、著者が感染防止のガウンを身につけ、防毒マスクのようなフェイスマスクを装着し、手袋をはめて向かう先はコロナ病棟だ。キリスト教の牧師だが、嘆き悲しむ患者や遺族に聖書の言葉は無力だ。絶望の最中にいる人のただ横にいて、砕け散ってしまった心を受け止めるだけだ。患者の最期を看取り、その家族に寄り添う日々の奮戦記。
【目次】
はじめに
1 毎日が「事件」の病棟から
日本人牧師、アメリカのコロナ病棟へ初潜入
コロナ室で握手してもいいですか?
コロナ室の十字架
コラム01:移民の悩み
希死念慮とコロナ室
「Go To」から「Go Beyond」へ
コロナが破壊したうわべのクリスマス
コラム02:ベトナムからの元ボートピープルに救われる
教理も死も越えて(その1)
教理も死も越えて(その2)
ネイティブアメリカンの怒り
コラム03:ブラックライブズマター
人工呼吸器を外すので立ち会ってください
いのちのビザをください
ダブルバーガーを持ってこい!
コラム04:アメリカンスーパーマーケットの横綱
不倫に出す処方箋はなし
わたしは はんぶん にほんじん
2 日米をつなぐ折り鶴たち
コロナ室に羽ばたいた日本の鶴
アメリカ、コロナ病棟に届くメリークリスマス(その1)
アメリカ、コロナ病棟に届くメリークリスマス(その2)
コラム05:ジャパニーズピクルスの魔法
3 チャプレン室の内外で
ワクチンが生み出す差別と分断
絶望を議論したところで仕方がない
コラム06:モスクに行こう
病室もまた銃弾飛び交う戦場
アフリカ人チャプレンとの決裂
チャプレン関野の1週間
おわりに
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