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ローマの信徒への手紙は紀元57年頃、コリントに滞在する使徒パウロが、ローマ帝国東半分のギリシア語圏で伝道を終えた時点で、まだ訪問したことがないローマの教会へ書き送った手紙である。著者はこのテキストを、当時のディアスポラ書簡の文脈に置き直し、編集史的な観点と共に修辞学的=書簡論的な分析を施すことによって、著者と読者とのコミュニケーションの中でいかなるメッセージがやり取りされたかを精緻に解明する。
下巻は9章から16章まで。
上巻は、緒論に続いて8章までを扱う。
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