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画家である祖父里見勝蔵に師事し、70年代に渡仏、パリに留学し、ベルナール・ロルジュに学ぶ。
帰国後は、写実画壇展を中心に、個展、グループ展で精力的に作品を発表する洋画家山内滋夫。
「祖父とは同じ絵を描くわけにはいかなかった。影響はありましたが、祖父は昭和の時代のモダンな絵を描いていましたが、僕は今の時代のモダンな絵を確立させなければならなかったんです」。
里見勝蔵に徹底的に鍛えられ、ロルジュに新しい世界を切り拓くよう背中を押され、ただただ絵に向き合う日々。
考えに考え抜かれたモチーフの配置、色彩の対比は、ギリギリをせめぎ合い、時間をかけて仕上げられていく。
1点仕上げるまでには多くの時間を要するが、それは必然なのだということが作品から伝わってくる。
「花、果物、蝶、スーパーボール、籠目。各モチーフは周到、緻密に配置され、時間を止めた永遠の時のなかで役割を演じている。しかし、丹念に幾層にも塗られた色面は、馥郁とした深みを伝え、色本来の魅力を際立たせる。この明快かつ深みを感じさせる色彩は、考え抜かれた色面対比によって、現実の固有色から解き放たれた、新たな色彩の世界を生み出している。」
こう語るのは、本書を監修した土方明司氏(川崎市岡本太郎美術館館長)である。
そのくらい緊張感をもった作品を生み出し続けている山内滋夫が、半世紀にも及ぶ画業を振り返り、まとめたのが本書である。
自ら過去の作品から新作までを一望することで、描くことに改めて向き合うこととなった。
この画集はひとつの通過点にすぎない。
まさに「明日につなぐ画集」なのである。
古希を過ぎてもなお、絵を描くことに挑み続ける山内滋夫の作品に、本書を通じて出合ってほしい。
力作である。
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