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土の記憶
爪先立ちで 枯れ草の上を くねりながら滑っていく わたしは 人ではない 蛇なのだ 人では生き通すことができない場所なら 地中深く さらに 押し広げて 穴を掘る 蔓草を編み上げ 器や服を作り バナナの葉で寝床を作る 一杯の焼酎が飲みたい日には 穴から顔を出し 茂る葉の隙間から 月の光を浴びる
(「万籟」)
南島の、自然と歴史とが織りなす光と闇のはざまにあって、3冊の詩集をものしてきた詩人が、住み慣れた地に居を戻し、あらためて自然の囁きに耳を澄ませ、土の匂いを懐かしむ。『水都』以来3年ぶりの最新詩集。装画=福地靖
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