日向水

日向水

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出版社
ふらんす堂
著者名
一色正次
価格
2,970円(本体2,700円+税)
発行年月
2021年9月
判型
四六判
ISBN
9784781414096

◆第一句集

威銃遠くにひとつまた鳴れり



正次さんの心に宿る「ふるさと」をいつでも身近に感じていられる幸せを持

ち続け、今後も生涯に渡り、北信の折々の四季を丁寧に詠んでいって貰いたい。

(序・染谷秀雄)



◆自選十二句

仄暗き味噌屋の奥の雛飾

棒切れで突ついて帰る蝌蚪の水

一枚の月光に浮く蛇の衣

空蝉のまだ濡れてゐる胡桃の木

日向水母に遣ひて余りけり

盆提灯たためば広き古座敷

蜂の巣の転がつてゐる野分晴

遠くより空の鳴りくる威銃

村芝居人影うごく楽屋の灯

満天の星置き去りに山眠る

雪折れの松曳きし跡荒々し

父祖の地に佇ちて一礼初茜

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