東京五輪・パラリンピックは、新型コロナの感染爆発のさなかに、国民の反対の声を押し切って開催された。贈賄疑惑と「アンダーコントロール」の招致活動から閉幕まで、目を疑うばかりの不祥事と差別言動があらわとなり、あげくに巨額債務が納税者のツケとなる。なぜ、こうまでして東京大会は開催されたのか? 商業主義と勝利至上主義がもたらした顛末は「近代オリンピックの終焉」を物語る。
だが、あるべき真のスポーツ・文化の交流は、複雑化する日韓関係においても国境を越えて心をつなぐ。植民地の歴史に抗った金メダリスト・孫基禎と、韓流に憧れを抱く現代の若者たちの相互意識にその姿を見る。
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