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淡雪の中にたちたる三千大千世界 またその中にあわ雪ぞ降る(良寛)
「僕は良寛を思索したことはない。いつも良寛を感じてきたのです」
日本人になじみ深い禅僧、良寛は希代の歌人、書家でもあった。
既存の論理や枠組ではとらえきれないその奥深い境地に独自のアプローチで迫る、これまでにない日本文化論。
目次
一、はぐれていく書
二、加速する無常
三、「はか」「ずれ」「あたり」
四、連音する連字
五、宝暦八年の少年
六、遊行の中の景気
七、塵は融通無礙
八、音を書く聞法
九、一二三四五六七
十、真から行して草々
十一、北方の中の決断
十二、なにかあやしき
解説 水原紫苑
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