聖書と女性たち

聖書と女性たち

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出版社
論創社
著者名
斉藤恵子
価格
4,180円(本体3,800円+税)
発行年月
2021年8月
判型
四六判
ISBN
9784846019839

共立女子大学、大妻女子大学で長年教壇に立ってきた著者が、この間に関心を持ち、研究を続けた領域のうち、聖書、キリスト教、女性たちをキーワードにまとめたのが本書である。

聖書に対する著者の関心はキリスト教信仰の正典、宗教書としての護経的な読み方ではなく、より自由な広がりから迫ろうとしている。

そのため、風土や文化の違いのなかで、日本での布教活動に専心した司祭たちの内面に迫ろうとした「日本に半世紀」などは、人物を通した比較文化論になっている。

また大学教員であった経験から、キリスト教と女子教育にも目が注がれ、教育の原点は「寺子屋」だと著者に言わせている。

さらに「小公子」の訳者として知られた若松賤子が夫となる巌本善治に贈った英詩「花嫁のヴェール」がアメリカの詩人アリス・ケアリーの詩であることを明らかにしているのを始め、本書の半分のページを占めるミルトンやシェークスピアを取り上げた論文には著者の手堅い実証精神が滲み出ている。

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