取り寄せ不可
パーティに向かうリムジンに乗った秘書のフェイスは落ち着かなかった。
社長レンツォが恋人と今朝別れたので、私は単なる身代わりだけれど、
彼は地味な秘書の変身ぶりに、少しでも気づいているかしら……?
もちろんフェイスは、レンツォのこの個人的な頼みを断ろうとしたが、
結局、彼の押しの強さに負けて押し切られてしまったのだった。
レンツォの下で働いて半年、なんとか彼の魅力にあらがってきた。
しかし今夜、ドレスに着替えた秘書に興味を引かれたレンツォは、
さらなる要求を突きつけてフェイスを驚かせる――
故郷のイタリアへ一緒に来てほしいというのだ!
彼の屋敷に住んで24時間一緒に仕事をこなす、個人秘書として。
〈日陰の花の恋心〉と題して、ふだんは目立たぬ存在のヒロインが、想いを寄せるヒーローを振り向かせる夢のシンデレラストーリーをお贈りします。言い寄ってくる女性を蹴散らすために恋人役を頼んだつもりのレンツォでしたが、フェイスを見る目の色が変わり……。
よく利用するジャンルを設定できます。
「+」ボタンからジャンル(検索条件)を絞って検索してください。
表示の並び替えができます。