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真っ赤なヒナゲシの花がゆれるフランダースの野。のどかな風景のこの場所は、第一次世界大戦時、激戦地になったところだ。今も、不発弾や兵士の持ち物が見つかる。近くに住むマルテンス一家には、代々伝わる宝物があった。それは詩が記された一枚の紙きれ。第一次世界大戦に従軍した兵士が書き、戦後、世界中で有名になった詩だ。なぜこの詩がマルテンスの一家に伝わることになったのかを語りながら、戦争と人々のかかわりを描く物語。あとがきでは、「ヒナゲシの花」が戦後、戦没者追悼の象徴となった経緯が述べられている。
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