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保育の初学者向けの「子育て支援」の入門テキスト
本書は、保育士養成の科目のなかに新たに組み込まれた科目「子育て支援」に対応している。現代は、子育てが大変難しい時代だといわれ、社会全体で子育てを支えていくことが必要だといわれている。そのなかでもとりわけ、多くの子どもの育ちにかかわる保育者はその中心的な役割を果たし、保育所のなかだけではなく、地域の親子も含めた子育て支援や支援のコミュニティを作ることについても期待されている。元々、保育士養成のなかには「社会福祉援助技術」や「相談援助」「保育相談支援」などのソーシャルワークを学ぶ必修科目があり、保育士資格の取得を目指す学生がソーシャルワークを学んできた。今回は、そのなかでも特に「子育て支援」に関する割合が大きく取り上げられることになった。その背景には、最初にも述べたように子育てが大変な時代になっているということがあげられる。児童相談所の児童虐待相談対応件数の驚くような増え方、子どもの貧困、発達に心配がある子どもの対応等、問題が複雑であることも考えると、子育てに関する問題に対応するには、広い視野をもつことが必須であるといえるだろう。
本書ではさまざまな人とかかわる対人援助の専門職である保育者が自己をみつめるところから、ソーシャルワークの実践につなげられるようにと考えられている。基本になる土台部分は、一朝一夕に培われるものではないが、実際に人とかかわることを大切にしながら自己を振り返るなかで、成長していけるのではないだろうか。
現代の子育てには多様な福祉ニーズがあるが、一人ひとりに対して丁寧な対応ができることを目指して、このテキストは作られた。構成については、①知識の解説(概論) ②事例紹介 ③事例解説 ④知識の定着を図る演習問題(ワーク)を含み、毎回の授業での学びが定着するよう工夫した。保育を学ぶ学生の皆さんが多くの事例に取り組む中で、専門職としての基本を忘れず、どのような親子に出会ったときにも応用できるような学びにつながることを願っている。
(本書「はじめに」より要約)
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