2022年から高等学校の「地理総合」が始まります。地理は記憶の勝負と割り切る方も少なくないでしょう。それが受験では奏功したかもしれません。けれども、地理的現象には原因や背景があり、歴史や経済をはじめとする社会的要因に影響を受けながら人の暮らしが成り立っています。
そこで、本書では地図や統計の見方を解説し、それらを根拠に日本各地の事例を解説しています。記述は地理学を専門としない読者を念頭に置き、その分、歴史や経済という隣接分野の考え方も学べるよう工夫しました。くわえて、地理情報システムの活用も求められており、授業担当者にはこれが難関になると予想されます。そこでGISを巻頭に置き、GISのプロ飯塚公藤氏に地域経済分析システム(RESAS)や無料GISソフト(MANDARA)を使った統計や地図の作成方法を解説していただきました。
なお、本書の源流は、一般財団法人 日本経済教育センター(現一般社団法人日本経済教育センター)の「経済地理教材検討委員会」にあります。河原典史、河原和之、加藤一誠の3名がメンバーでしたが、センターの鈴木孝治
氏が事務局として参加され、委員会は足かけ5年にわたって続きました。成果は「グローバル社会を生き抜くために」と「マジで知りたい 日本あっちこっち」という教材パンフとなりました。本書とあわせて教材としてお使いいただければ望外の喜びです。
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