取り寄せ不可
【秘密の恋心】
どんなに傷ついても、
この想いだけは止められない。
彼女もあんな顔で式を挙げたくないでしょう──
元婚約者の心ない言葉を思いだし、リリーは涙をぬぐった。
事故のせいで頬に残った醜い傷跡にそっと触れる。
誰も知らない土地で人生をやり直そうと思った矢先、
求人記事に目をとめた。“料理人求む。オクラホマ州クリントン”
秘書の経験しかないリリーだったが、応募に迷いはなかった。
そして雇い主の大富豪ケイスに会った瞬間、確信した。
ロサンゼルスからはるばるここに来たのは、間違いではなかったわ。
ケイスはたじろぐこともなく、澄んだ目でリリーを見つめていた。
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